「よ、美鈴。」
「あれ!隼也久々~!」
「美鈴、新しい男かー?」
そう言って私が読んでいた週刊紙を取った。
「冗談やめて。」
「でもこの写真なんて美鈴から抱きついてんじゃん。」
「…それは相手の人の友達が来て
私の顔見られたくなくて
隠そうと思って思わずね。」
「でもこれ、貴也見たら怒りそうだな。」
「ってか見るかな。」
「今はこれだけだけど、
そのうちテレビでも流れる。
今日の昼には流れるだろ。
だから貴也が見るのも時間の問題。」
「はぁー…。」
「深いため息つくなよ。
で、これいつ?」
「昨日。
しかも隼也の映画見に行ったあと。
もー、隼也のせいだよ。」
「俺に当たんなよ。
ってか男と見に行ったのかよ。」
「だって私友達いないし。
友達男の方が多いんだもん。」
…ってかあんなめがねかけてたのに
いつからつけられてたんだろ…。
焼肉食べてるところもあるし
私のマンションへ一緒に入るところもある。


