翌日ー
「美鈴!!」
「ん……
長曽我部さん…?」
私は久しぶりに
長曽我部さんに起こされた。
「まだ7時じゃん…。
今日は10時からじゃなかったー?」
「話がある。さっさと着替えろ。」
「…はーい。」
もー、朝からなんなの…。
私は起き上がり、着替えをした。
「で、なんでしょう。」
リビングに行くと
ソファにどっぷりと座る長曽我部さん。
「今日発売の週刊紙だ。」
そう言ってページを開いて
私に見せた。
《五十嵐美鈴新恋人!
松野貴也と破局か!?》
「うわー、またですか。」
「またですか、じゃねーよ。
お前まだデビューして1年もたってねーのに
何回撮られれば気が済むんだよ。
しかも次は一般人。
貴也には大橋かな、美鈴には一般人と熱愛報道があって
お前らもう完全に別れたと思われたな。」
一般人ねぇ…。
ってことは亜樹?
「ったく。
貴也に熱愛報道が出て、
美鈴の歌がそれっぽいし
ちょうどいいわと思ってたのに
美鈴までこれじゃ意味ねーし。
で、どうすんだよ。」
「好きにしてー。」
「じゃあ否定するからな。
美鈴はしばらく男と二人で会うな。
この噂になった男とは他の人がいても会うな。
お前は恋愛自由だけど
お前の彼氏は貴也で正式発表までしたんだ。
もう絶対撮られるな。
貴也以外との噂は許さねーからな。」
「はい…。」
「ったく、生放送の日にこんなの出すなよ。
これはもう店に並んでる。
各誌各局チェック済みだ。
もう事務所向かうからな。」
「えぇ!歯磨きもしてないし
朝御飯も…」
「そんなの向こうで全部済む!
とっとと行くぞ!」
そんなに怒んないでよー。
そして早いよー。


