居場所をください。




コンコン…


「失礼します。」


夏音が開けて、続けて私も入る。


「お待たせして申し訳ありません。」


芸能界で1年と少し生きてきた私も

このくらいの事が言えるようになりました。


なーんて。


「五十嵐さん!いつも見てるよ。」


「ありがうございます。」


教頭…私を元生徒として、というより

完全に芸能人扱いしてるでしょ。

あなた、そんな人だったっけ…?


「もう吉田さんの方から話はだいたいお聞きかと思いますが、

文化祭の日に、ここで雑誌の仕事をしたいです。

企画書はこちらで、主に私がこの学校にいた頃の

思出話や学校紹介、制服紹介、制服スナップ

ってところですね。


本来はよろしくないんでしょうが、

制服を着崩して紹介することもあると思います。」


「うん、そこらへんは大丈夫です。

校長も、意義はなしとのことでした。


ただ、この学校のレベルは落としたくない。

この学校は優秀な人が集まる学校だ。

そういうことも載せてもらえるのかな。」


「はい、もちろんです。

私はこの学校にはいるためにすごく努力しました。

そういうことも話そうと思ってるので。


あと制服スナップはこの学校だけではなく

他の学校の生徒の制服も撮影します。

今月号にスナップ開催場所をここと表記したいらしいんですが

それも許可をしていただくことは可能ですか?」


「それを載せることで

多くの人が文化祭へ足を運んでくれるようになるのかな?」


「もちろんです。

その雑誌はスナップだけで

100人近くの子が載ります。

100人以上は期待できると思います。」


「それなら許可しよう。」


「ありがうございます。」