居場所をください。





「愛があるだけで居場所もできるし

自然と信用もできるようになる。

一緒にいたくなる。


亜樹にもあるでしょ?そういうの。

誰かがいる安心感。

俺はここにいていいんだって場所。

こいつは信用できるって人。


愛とか語るやつはださいかもしれないけど

みんなそこにあるものが当たり前になりすぎてるから

誰かが口にしないと忘れちゃうよ。」


亜樹は私の話を黙って聞いていた。


「まぁさ、私は今

亜樹の愛を感じてるよ!

夜道を一人出歩かせないって愛を。」


「いちいち言わなくていーわ。」


「照れなくていいじゃーん。」


「あー、うぜー。」


「……………じゃあ亜樹に好きな人できたら

絶対笑ってやる。」


「てめーには言わねーよ。」


「いったいいつになったら名前で呼ぶの。」


「一生呼ばねーよ。」