「ちょ、待ってよ!」 しつこいなぁ…。 「その顔とスタイルにあの歌唱力。 絶対歌手としてやってけると思うんだけど!」 「ついてこないでください。」 私は足早に施設へ向かった。 「とりあえず名前くらい教えてよ!」 ……………ほんとしつこい。 「五十嵐美鈴。 教えたんだからついてこないで。」 「五十嵐……美鈴、ね。 美鈴ちゃんはどうしてそんなに 寂しい目をしているの?」 「は?」 「俺が君を咲かせてあげるよ。」 ……………何いってんの、この人。