居場所をください。





「ほんとやめ…」


「お前はまた俺に殴られたいのかよ。」


え?


動きが止まった瞬間離れた和也の体。

そして違う方向に倒れこむ。


「朔也…」


助かったー…


「栞奈が呼びに来たの。

大丈夫?」


「藍子…うん、平気。」


私がそういうと安堵の表情をした藍子。


「和也さ、もうやめなよ。

こんなことしてて楽しいの?」


「藍子はいつから美鈴の味方になったんだよ。

俺の事好きだったんじゃねーのかよ。」


「女に優しくできない男なんて

こっちから願い下げ。」


「ふーん。

学校でも俺しか話すやついないくせに

よく言うよな。

俺が離れたらいじめられるくせに。

ていうか、次の相手お前でもいいけど。」


「へー、お前、俺の女に手を出すんだ。」


そういって藍子の肩に手を置く岳人。


「……………お前…。」


「へぇ、俺の事は知ってるんだ。

だったら話は早いな。

……………こいつらに手出すんじゃねーよ。

俺の彼女とダチに手出したら

俺がお前を消す。」


岳人が睨みながら言うと

和也は部屋から出ていこうとした。


「ちょっと待てよ。」


それを止めたのは朔也。