居場所をください。




「ねぇ!美鈴ちゃん!

私のランドセルも美鈴ちゃんがくれる??」


「うん!もちろん!

来年は美華と大毅かぁ。」


二人か、少ないね。いいことだ。


「美鈴ちゃん大人気だね!」


颯太が来た。


「たまに来る親戚のお姉さんみたいな感覚なのかな。

私がここにいるときはここまでじゃなかったけど

やっぱたまに会えるのがいいんじゃない?」


「なるほどね~。」


それに、前はここに私がいるなんて

ありえなかったしね。

みんなとご飯すら一緒に食べなかったから。

はっきり言って、私が一番問題児だった気がする。


「あ、ほんとに美鈴ちゃん来てる。」


「栞奈~。久しぶりだね。

栞奈ももう高校生か。」


栞奈は5歳の時ここに来た。

ここにいるのも長い子だ。


「……………誰?」


颯太を見ていった。


「あぁ、藍子の友達。」


「藍子ちゃんの?」


「美鈴ちゃんの友達でもあるよ!!」


「……………でも藍子ちゃんと美鈴ちゃん

仲悪くなかった?」


「まー藍子も女だから。

女は恋して変わるものよ。」


私が笑いながら言うと


「…美鈴ちゃんも彼氏できて変わったもんね。」


「…………私のことはいいから。」