居場所をください。




「さてと、そろそろ行くか。」


「どこに?」


「みんなのとこ。」


「……………私も?」


「あたり前だろ。

さっさと立てよ。」


「え、はい。」


私は立ち上がり

歩き出している亜樹を追いかけた。


「え、本当におごってくれるの?」


「まー、つれてきたの俺だし。」


「ありがと。

ごちそうさまです!」


亜樹は私の分のお金も払ってくれて

私たちはこの前の倉庫へと向かった。


「ってかなんで倉庫?」


「知らねーよ。」


「普通におかしいでしょ。

誰かんちとかならまだしも。」


「細かいことは気にすんな。」


……………不法侵入とかじゃないの?

普通に…。



「ねー、暑いからタクシーで行こ。」


「はぁ?すぐじゃん。」


「暑いもん。」


「タクシー待ってるより歩いて向かう方が早い。

食ったんだから動け。太るぞ。」


うぅ…。それ言われたら何も言えない…。



私はおとなしく亜樹についていった。