居場所をください。




「……………で、なんでラーメン?」


「腹減ってねーの?」


「まぁ空いてるけど…。」


「ラーメン嫌い?」


「好きだけど…。」


「ならいいじゃん。」


「……………じゃあ亜樹の奢りね。」


「は?お前稼いでるじゃん。」


「えー、いいじゃん。

私つけ麺ね。」


「……………ったく。」


ほら、なんだかんだ優しい。


「でもラーメンなんて久しぶり。

バレたら怖いや。」


「バレたらって誰に?なんで?」


「この前のマネージャーに。

私、体重管理されてるし

体調管理にもかなりうるさいから。」


「へー、鬼って言ってたもんな。」


「鬼だよ、ほんと。

でも私のためだし頑張れるけどね。」


「……………好きなんだな、あのマネージャー。」


「はは、そうだね。」


「へー、笑うじゃん。

テレビ以外で笑ってんの初めて見た。」


「あ…うん、笑ったの久しぶりかも。

仕事以外で。」


長曽我部さんのことなら

何となく笑える。


長曽我部さんの話を誰かと話すこともなくなったから

自然と笑う回数も減ったのかも。


長曽我部さんに対してはたまに笑ってるけどな。