居場所をください。




「で、ところでこいつら誰。」


仕切り直したように金髪君が言った。


「あぁ、奥の赤い髪のが颯太(そうた)で

その隣の茶髪が悠斗(ゆうと)。

でお前の前にいる金髪が岳人で藍子の彼氏。

藍子の隣にいるのが亜樹(あき)。


で、こいつは俺の高校の瑠樹。

美鈴の友達の彼氏だな。」


ふーん。彼女いんのね。

しかも美鈴の友達って。


「瑠樹の彼女、すっげー可愛くて

瑠樹にぜんっぜん釣り合ってねーの。

似合わなすぎてヤバイ。」


「うるせーよ。」


「見たいんだけど!!」


食いついたのは悠斗。


「は?見せねーし。」


「うわ、けち~。」


「俺写メあるよ。」


そういって朔也が見せた。


「勝手に見せんなよ。」


「うわー、めっちゃかわいー!」


と騒ぐ悠斗と


「へぇ、確かに似合わねーな。」


まじまじと見る亜樹。


「この子美鈴ちゃんのブログで

見たことあるー!」


と一段とうるさい颯太。


「美鈴のファン?」


「まあねー!CD全部買ってるし

さっきサインももらったー!」


……………自慢にならないでしょ。

美鈴の友達に見せても。


「ふーん。」