居場所をください。




それからタクシーに乗り、

私たちはマンションへ戻った。


「貴也はドラマの撮影?」


「そ。」


「もう少しで終わりだもんね。

最終回は一緒に見ようね。」


「…そうだな。」


「そういえば隼也のドラマも

もうすぐ最終回だね。」


「そうだな。

一緒の日だし。」


「でも最終回の日、仕事で見れないから

貴也の方を録画しないと~。」


「それでいいよ。」


「今のすごい楽しいもん。

すっごいハマっちゃってるし。」


「俺の?」


「うん。

恋愛じゃないから安心してみれるし。」


「そこかよ。」


「大事だよ。」


「美鈴もいつかあるかもよ。

恋愛ドラマの依頼。」


「きたら妬いてくれる?」


「誰が妬くかよ。」


「ふーん。

妬いてるのは私だけか。残念。」


「そうだな。」



なんだよ。つまんない。

いつもは妬くくせに。