居場所をください。




藍子ねぇ…。

柄の悪いって、不良ってこと?

ヤクザ系じゃないよね?


「ママはどうするの?」


「どうもできないわ。

私にはここの子供たちみんなのお世話があるから。

でも、藍子と話はしたいわね。

学校にもいってほしい。」


「……………そっか。

ごめん、ママ。私そろそろいかなきゃだ。」


「来てくれてありがとね。

CDも。」


「ううん。

長曽我部さんなにしてんのかなー。」


ママの部屋を出ると子供たちと折り紙をしてる長曽我部さん。

子供たちの名前を覚えて、すっかり仲良くなっていた。


「長曽我部さんはいいパパになるね。

相手すらいないけど。」


「一言余計だな。

帰るか?」


「もう仕事の時間。」


「あぁ、そうか。

じゃあな、みんな。」


長曽我部さんが立ち上がると


「帰らないでー!」


とすがりつく子供たち。


「また来るよ。」


「絶対?」


「絶対。約束な。」


「うん!!」


すっかりなつかれてますね。


「じゃ、また来るね。」


私はみんなに手を振って施設を出た。