「美鈴、手首は?」
あの人たちが走ってどこかに行ってから
隼也が聞いてきた。
「大したことないよ。
そのうちよくなるよ。」
「とにかく冷やそう。
お前ダンスもすんだろ。」
結局私は二人に医務室に連れていかれ
腕を冷やされた。
「今日美鈴が学校来てるから
長曽我部さんわざわざ現場まで来て
学校行けって言ってきたんだな。
おかしいと思った。」
「なにが?」
「長曽我部さんはわざわざ現場来たりしない。
しかも俺らの担当でもねーのに。
美鈴のことが心配だったんだろ。」
「そういうことかぁ…。
そういえば朝友達できたか聞かれた。」
「美鈴は妬まれる存在だからなー。」
私の手当をしながら喋る隼也と
なにも言わない貴也。


