居場所をください。




「お早うございます。」


母さんを見るなり挨拶する美鈴と


「あらー!美鈴ちゃん!どうしたの!」


美鈴を見て挨拶もせずに騒ぐ母さん…。

うるせーし。


「朝御飯作ったのでよかったらどうぞ。」


「え!美鈴ちゃんが!?

まぁまぁ、若いのにこんな立派なご飯が作れるなんて…。」


「母さん、言い方年寄りくせーよ。」


「うるさいわよ。」


どっちがだよ。


「さっさと座れよ。」


俺が母さんに言うと


「貴也もね。」


と美鈴に言われた。


「飲み物何にします?」


「母さんはいつも熱いお茶。」


「はーい。」


俺は座って美鈴を見てるだけ。

俺がなにも言わなくても

どこになにがあるかわかってる美鈴を見て

美鈴がよく俺んちに来てるの

母さんにバレバレだよな。


母さんも美鈴をずっと見てるし。