居場所をください。




無言のまま一時間が経過し…


「ご飯できたよ。」


やっと美鈴が喋った。


「お母さんの好みがわからなかったから

和食にしちゃったけど…大丈夫?」


「母さんは何でも食うよ。」


「そっか、よかった。

食べる?」


「先に母さん起こしてくるわ。」


「え、でもせっかく寝てるのに…。」


「もう7時過ぎたし。いいよ。」


俺は寝室に入った。


「ちょっと貴也、女の部屋に勝手に入らないでくれる?」


そこにはベッドに座る母さん。


「なんだよ、起きてたのかよ。

飯できた。立てるか?」


「立てるよ。痛かったら座れないし。

今日は調子良さそう。」


そういってスタスタ歩く母さん。

ま、元気そうでよかったわ。