居場所をください。




翌日ー


「おはよ。」


朝鍵を開けて置いたら

静かに美鈴が入ってきた。


「お母さん、まだ寝てる?」


「たぶん。

母さん朝おせーから。」


「そっか、よかった。

じゃあご飯作るね。」


美鈴はもう身支度も整えてて

さっさとキッチンに立った。


俺にほとんど近づくこともなく。


「食材とか勝手に使っちゃっていい?」


「いいよ。」


「じゃあできたらまた呼ぶね。

寝てていいよ。」


と言われて寝るほど

俺はひどくもねーし。


呼んどいて自分だけ寝てるって。

そんなことしてたら俺マジで最低じゃん。


でも暇だなー。

母さんが寝てるからあんまうるさくもできねーし。


結局小さな音でテレビを見ていた。