居場所をください。




そして打ち合わせー


「美鈴はイメージあるか?」


「できればね、MV一緒にやる人と

目をつぶって、向き合って寝てる風のがいい。

首から上だけだけど

口元にお互いの手を重ねるの。

で、さりげなくペアの指輪をはめて

その指輪が見えるように手を重ねる。


夏だから砂浜とかに寝たい。」


「へー、いいじゃん。

じゃあそのペアリング、MVでもつけといた方がいいな。」


「じゃあ小道具をすぐに借りてきます。」


「よし、MVでも手だけのアップをいれよう。」



こんな感じで長曽我部さんメインに

私の意見を取り入れつつ

ジャケ写なども決まっていった。


「で、できれば歌詞カードに

キスする寸前のシーンをいれたいんだけど。」


長曽我部さんが言った。


「キスなしで?」


「そ。」


「ならいいよ。」


「よし、じゃあ歌詞カード背面はそれでいこう。」



一通り決まったところでMV撮影の時間。


「やばい、もういかねーと。

じゃあとりあえずその方向であとは任せた。


美鈴、行こう。」


私たちは駐車場にむかった。