鬼火銃で紺を撃てば、この縄は完全に消えるけど、その代わり“通行証”が壊れてしまい二度と元の世界に帰れなくなる。

…でも、紺の言う通りに芝狸が傷を治せば、これまでの戦いが全て水の泡…!


しかも、紺を撃てるのは“加護者の銃”だけ。

私が縛られてる以上、遥しかいない。


…でも、撃つことなんて……!


芝狸が、顔を歪め、紺を睨んだ。


……このまま……

紺の言いなりになるしかないの……?


意識が、だんだん遠のいていく。


……だめ……

だめだよ、芝狸………!


私が、はぁっ!と荒い呼吸をした、その時

遥が、すっ、と私から離れた。


…!


は………

遥………?