そして私たちは車から降りて執事二人を連れて

空港を歩いている。


「湊と旅行なんて初めてだね。」


「だな。

俺、アメリカっていったことないんだよな。

でも由茉がいれば安心だな?」


「でも私都会は全然行ったことないよ。」


「ま、なんとかなるだろ。」


「はは、美波みたい。」


「それ誉めてるよな?」


「当たり前じゃん!」


私が美波を貶すなんてありえないからね。

美波一番だし。


「おい、由茉。

俺より美波のが大事とか考えてたろ。」


「……………人の心読まないでよ。」


「俺を一番にしとけよ。」


「いいじゃん、美波だよ?」


「だめ。」


「ふふ、独占欲強いよ。」


「ちなみに由茉の中で

大事なものってどのくらいの比率なわけ?」


「えー…

美波30

湊30

家族20

如月15

美月5

ってとこかな。」


「それは美月にひどくね?」


「そんなことないよ。

大事に想ってる中での比率だもん。」


「そういや愛奈は?」


「そういうことは聞かないでよ。」