「彼女は俺のために倒れたこともある。 男に殴られたこともある。 記憶喪失になったこともある。 お前らにそんな覚悟はあんのかよ。 本気で友達のことを大事にしねーやつは 俺にはいらねーから。」 そう言って橘くんは行ってしまった。 「なにあれ、むかつくんだけど。」 栞奈は怒り気味だ。 「………でも橘くんの彼女ってどんな子なんだろうね? そんなに頑張り屋さんなのかな。」