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「ただいま。」
私たちはとりあえず愛希の家に。
葉月がいるからね。
「あ、おかえり。」
「愛奈ちゃんごめんね!
葉月がお世話になって…」
「ううん、全然。
ずっと愛美と話してるしね。
今呼んでくるね。」
そういって愛奈ちゃんはまた中へ入った。
「あの…いろいろありがとう。
今日は本当に助かった。」
「ううん、いいよ。
あ、そうだ。これ記念にあげる!」
「え、これ…」
私は、分厚くなった茶封筒を愛希に渡した。
「……なにこれ、新聞紙?」
「本当に現金持ってくわけないでしょう?
でも爽が持ってたのはたぶん本物。
親として、最低限のお金だよ。」
「……そっか。」
「今度からはなにかあったらまずは親に相談してね。
爽、愛希の異変に気づいて心配してたんだから。」
「……わかった。」
「あ、愛希おかえり!」
そこへ、葉月が来た。
「あれ?ママと結月一緒?
めずらしーい。
ねぇ、ママ!今日愛美ちゃんのとこ泊まってもいい?」
「え?そんな急じゃ困るでしょ。」
「うちはいいよ。大丈夫。」
「愛奈ちゃん…しょうがないなぁ。
じゃあ愛美にも愛希にもあんまり迷惑かけないのよ?」
「うん!ありがと!
愛希もはやくおいでよ!」
「あ、おう。
……じゃあ、また。」
「おう。」
「じゃーね、愛希。」
それだけ言って、私たちはドアを閉めた。
「結月、あとで葉月のパジャマとか持ってってね?」
「はいはい。」
「にしても…葉月好きな人いるから愛希失恋かなぁ…」
「は?葉月に好きな人?まじで?」
「まじです。」
「へぇ、つまんね。」
「それよりさ、今度からは結月がお母さんを守ってね?」
私が結月に笑顔でそういうと、結月は真顔で
「断る。」
即答してきた。
「可愛いげないなぁ。」
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