如月の中へ入ると、本当に昔に戻ったみたいでカラフル頭がたくさんいた。
変わらないもんだなぁ…
「由茉、行こう。」
「うん。」
まぁそう簡単に歩かせてくれないのがここなんだけどね。
「ちょっと待てよ。」
「誰だ、テメーら。」
「ここの土地の所有者ってとこかな。」
すごい形相で睨まれても、私たちには全く効かない。
私ももうこんなの慣れたものだ。
「総長さんと、副総長さんに用があるの。
通らせてもらうね。」
私がそういって、私は両サイドに男をつけて奥へと足を進めた。
「ちょっと待てよ!」
と、私の肩が掴まれたけど
「おっと」
「い、ででで!!」
「お姫様に手を出されるのは困るなぁ。」
爽がすぐに守ってくれる。
「調子乗ってんなよ!」
今度はまた違う男の子が爽に殴りかかるけど
「手を下ろしなさい。」
夏川さんがそれを止める。
……なんつーか、変な感じ。
「痛い目にあいたくねーんなら、早く総長を呼んでこい。」
爽がまた怖い顔してそんなことを言うと
「なんの騒ぎだよ。」
愛しい愛しい息子が降りてきた。
「あ、結月~!」
「母さん!?」
結月は走ってこっちに来た。


