そして、その翌日ー


「ったく、無茶すんなよな。」


私は湊と一輝に呼ばれて実家へ来ていた。


「いいじゃん。

結果、秀が1発殴っただけで、

あの店も摘発されて閉店したわけだし、

店員も逮捕されて。」


「でも、もうクラブなんて行くなよ。」


「えー、楽しかったのにー。」


「ああいうとこの輩はな、

湊よりも強いやつが出没しやすいんだ。

薬の売人なら後ろに暴力団がついてても

おかしくねーんだよ。

今回は片桐さんの配慮でバレずにすんだけど

身元がバレたらどうなるかわかんねーんだからな。」


「はい…」


「世の中には湊より強いやつもいっぱいいるんだ。

そういう危険なところには近づかないこと。

酒が飲みたいなら健全な居酒屋へ行け!」


「………はい。」


でも今回は秀のためでもあるもん。

むしろそっちがメインだもん。

いちいちうるさいなぁ。


「少しは反省しろ!」


「もう!だから勝手に読まないでよね!」


「由茉は言ってることと思ってることが

いつもちげーからな。」


「ま、まぁまぁ…

一輝さん、お説教もそのくらいに…」


湊も一輝相手だとかなり控えめ。

こんな湊はなかなか見れないね。


「ほら、湊。

由茉はまた下らねーことを考えてる。」


「ば、ばか!

もういい!帰る!」


一輝のばーかばーか!