「由茉様は俺と湊で守る。

だから、一輝も自分を大事にしろよ。

お前の幸せに、きっと由茉様が

一番喜んでくれるだろうから。」


「………大和さん…」


「じゃーな。

あ、ちなみに由茉様の入学式は俺も行くから。」


「あー、はい。」


「じゃ。」


大和さんはそういって

全く乱れなかったスーツに身を包み、

如月を出ていった。


「で、晴輝はなんでいるわけ?」


「雄から連絡が来てな。

ってか立てんの?」


「あ、あぁ。

手加減されたからな。」


「あれで手加減って。

大和さんの本気は恐ろしいな。」


「安心して由茉を預けられるよ。

あんな頼り甲斐のある人なら。」


「………そうだな。

ほら、掴まれよ。」


「いててて

もう少し優しく扱えよ。」


結局俺は晴輝に支えながら

バイクに乗り、家へと戻った。