雄が一声出せば

すぐに場所ができた。

まさに総長の言葉は

鶴の一声だ。


「さてと、やりますか。

大和さんはスーツのままやります?」


「別に問題ない。」


………余裕だな。

でも、俺だって成長してんだよ。


「じゃあ俺からいきます。」


「どこからでも。」


それから俺は何回も殴りかかったのに

大和さんに当たることは全くない。


大和さんが俺に殴ることも。


「はぁ…はぁ…

なんで、なんにも殴んないんですか」


「1発で仕留める。

それが、輝さんが決めた如月の方針だ。

俺はお前の様子を伺ってるんだよ。」


「………大切なものを守る俺は

誰にも負けない。」


そういってまた殴りかかったのに


ドカッー


「………っつ…」


俺が大和さんに殴られた。


「悪いな、一輝。

それは俺もなんだよ。」


………この人の強さは

相変わらずだ。