「うー、痛かった。」
私が診察室に戻ると
先生は書類になにか書いてて
湊は足を組んだまま待っていた。
「由茉ちゃんは痛みに弱いのー?」
「強い方だと思うけど
これは今まで味わったことない痛みだもん。」
「えーと、それより
子宮口は今2センチ開いてて
まぁいいペースだね。
柔かくなってきてるしね。
由茉ちゃんは身長が低いから
赤ちゃんも小さいうちに産みたかったし
あと少しかなー。
来週は刺激を与えて陣痛を促そうね。」
「………痛い?」
「まぁちょっと痛いかな?」
「えー。」
「でも促進剤使うより全然だし
陣痛はもっと痛いんだから
頑張ってもらわないとね。」
「はーい…」
「旦那さんは立ち会い希望だっけ?」
「はい。」
「まぁ仕事によるでしょ。
海外出張とか入らなければ。」
「入れねーって。」
「まぁそれならしっかりサポート
してあげてね!
陣痛中は腰をさすってあげたりしてね。」
「はい。」


