それからも個室ってことで
湊は私の横にべったりとくっついていた。
こういうとこは本当変わらない。
………むしろ、どんどん甘えてくる。
高校生の頃はここまでではなかったのにね。
「湊の独占欲は
哉斗がいなくてもわかるようになったね。」
「はぁ?」
「ふふ
なんか、高校生の頃が懐かしいね。」
「そうだな。
あの頃が一番楽しかったな。」
「今も楽しいけどね?」
「そうだな。」
大人になって、毎日会うこともなくなって
みんなで集まることなんかもっと少なくなって
そんな日常に慣れてしまったことが寂しいけど
それでも切れない関係はやはり嬉しい。
「でも、あいつらもいつになったら
由茉離れするんだかな。」
「えー、いいよ。
離れなくて。」
「そうじゃなくて。
もっと強くなれって話。」
「………でも、湊も人のこと言えないよね。」
「俺はいいんだよ。」
「わがまま~。」
「うるせ。」


