「でもこの前は颯、
由茉より美月の方がおしとやか
とか言ってたけど。」
「は?え、私より美月の方がおしとやか?
え、嘘でしょ?」
「まぁ由茉は暴走するととまらないからなー。」
「それ高校生の頃の話じゃん。」
「由茉は自分のことおしとやかだと思ってんの?」
「……………そう言われるとそうでもないけど
でも美月よりは私の方が……」
「ちなみに俺も颯の意見に同感。
由茉はもう少し落ち着け。」
「落ち着いてるじゃん!」
「どこがだよ。
この前も翔がケンカしてて止めに入ったろ。」
「だって翔が殴られてたから。
………ってなんでそれ湊が知ってるの?」
「片桐からも翔からも聞いたんだよ。
どう考えてもおしとやかではないだろ。
もう二度とそんな危険なことするなよ。」
「ヤクソクハデキマセン。」
「ならもう由茉は家に閉じ込めておくしかないな。」
「えー。」
「前みたいに殴られたり刺されたりしたら
腹の中の赤ん坊の命だって危ないだろ。
だからもう無茶すんなよ。
ケンカ止めてほしいなら片桐か新井に言え。
あの二人ならすぐに止めるから。」
「……はーい。」


