15分後ー
「由茉はさ、やりたいとか思う？」
湊が戻ってきたかと思えば
突然変な質問をしてきた。
「なに、急にそれ。」
「いいから。
どうなんだよ。」
「……………別に嫌じゃないよ。」
どちらかと言えばやっぱり嬉しいし
幸せにもなれるから。
「ふーん、ならやっても問題ないだろ。」
「え、そうなの？」
「今伯父さんに電話して聞いた。
病院やってる伯父さん。
由茉が前に記憶喪失になったときの。
あの人の病院の産婦人科医に聞いたら
ルールさえ守れば問題ないってさ。」
「ルール？」
「激しすぎるのはだめで
コンドームは必ずつけて
母体を最優先にすることだと。
やりたくないのに無理矢理やると
ストレスで切迫とかいうのになるらしいから
とにかく今の体調がよくて、
由茉がストレスを感じなければいいんだと。」
「へー、そうなんだ。
なら湊の浮気を心配する必要もないよね？」
「俺が浮気なんかすると思うかよ。
一輝さんに殺されるわ。」
「したいの？」
「由茉以外触りたいなんて思わねーよ。」
「……………そっか、よかった。」
