「それに、私ここにいたとき死を覚悟してたから。
たくさん話しかけてくれたこの子に
私は助けられたの。
私もそんな存在になりたいの。
大輝のね。」
「………ふーん。」
「大輝彼女は?」
「別れた。こっち来るときに。」
「え、なんで?」
「しばらく会えねーし
もう助からないかもだろ。
俺は待たせたくねーから。」
「ふーん、そっか。
でも死ぬなんて決まってないじゃん。
もったいない。」
「別にいいんだよ。
由茉は日本のどこ?」
「東京。大輝は?」
「あ、俺も。」
「へー、そうなんだ。
じゃあ近いかもだね。」


