『……誰。』
「ちょ、大輝写ったって!」
『誰だよ。』
湊さん、すっかり不機嫌な声に…。
「あー、同室の日本人の子。」
『なんで男と同室なんだよ。』
「だって他に空きないんだもん。」
『個室とれよ。』
「高いし。」
『だから金は使わねーと「ここはアメリカ!
日本経済とは関係ないよ。」
『とにかく、すぐに個室に変更しろ。』
「えー…」
『由茉。』
「そっちで殺気出したって
こっちには届かないもんね!
そんなことばっか言ってるなら
電話切っちゃうからね。
大丈夫だよ、片桐さんもいるもん。」
『……………あっそ。』
湊はそういって電話を切ってしまった。
「切れちゃった~。」
「怒ったんじゃねーの?
個室いきゃいいのに。」
「個室つまんないもん。
話し相手いてくれないと。」
「まぁ確かに。」


