「そういえば美波の誕生日っていつ?」
「4月16日。」
「え、湊と一緒じゃん。
言ってよー。」
「聞かねーから。」
「聞かなくても言ってよ。」
来年からはお花供えに行こう。
私はしばらく机の前に立ったまま写真を見てから
棚へと戻した。
湊はというと美波のベッドで横になり
天井を見つめていた。
「どうしたの?ボーッとして。」
「いや、別に。」
「別にって。隠さなくていいのに。
美波の事考えてた素直に言ってよ。」
「……由茉がいやがるかと思って。」
「前に言ったじゃん。
たまには美波の事も思い出してあげてって。
私の事なんか気にしないでよ。」
この部屋は二人の思い出が詰まってるんだろうね。
私との思い出はなにもない、この部屋で。


