コンコン……
由茉の部屋のドアをノックしても
誰の声も返ってこない部屋。
俺は静かにドアを開けた。
ベッドではリズムよく由茉が寝息をたてている。
……………由茉の寝顔久しぶりに見るな。
いつも俺より早く起きてるもんな。
「ごめんな、思い出せなくて。」
……………思い出したい。
なぁ、美波。
由茉が記憶なくしたとき、夢に出たんだろ?
なら俺の夢にも出てきてくれよ。
俺の夢に出てきて、教えてくれよ。
俺と由茉の思い出を。
俺も、由茉には笑っててほしいから。
な、美波。頼むわ。
俺は由茉の手を握ったまま
眠りについた。


