「おう、一輝。
冷やすか?」
「おう、湿布くれ。冷えピタでもいいわ。
湊本気で殴るからくっそいてー。」
「あの、由茉は…」
「なぁ、湊。
今日なんで俺とやりあったかわかってるか?」
一輝さんは俺が殴った腹に湿布を貼りながら言った。
「……一輝さんより弱いやつに由茉を渡せないからですか?」
「やっぱ覚えてねーよなー。
いてて…。
約束だよ。俺とお前の。」
「約束、ですか?」
なにかしてたっけ……
「ま、忘れてても俺からは言えねーけど。
で、俺との約束は終わった。
今からは由茉との約束を果たしてこい。」
「由茉との約束?」
「由茉はもう準備しに行ったよ。
湊もさっさと行け。
誠一が戻ってくるから。
由茉はもう気にしてないみたいだし
約束果たせなくても籍は入れるみたいだけど
今日入籍したいなら急いだ方がいいな。
役所がしまるまであと5時間。
由茉が待ってる。
つーことで俺も帰るわ。
晴輝はもう帰ったから。」
「え!ちょ、待ってください!
由茉はどこに…」
「だから、約束の場所だよ。」
約束の場所……?


