生きる。~番外編~



翌日ー


「由茉ちゃん!」


夜、突然哉斗が訪ねてきました。


「……とりあえず上がりなよ。」


玄関でいきなり抱き付かれました。

ったく、いつまでこんなことしてるんだか。


私がリビングに通すと


「なんだ、湊もいんのか。」


「俺んちなんだから当たり前だろ。

お前が出てけよ。」


「俺は由茉ちゃんに話があるんだよ!」


すぐに言い争いが始まる。


「はいはい、座って。

で、なに?」


「あ、俺付き合うことになったから!!」


「そ、よかったね。」


「感動うっす!!」


「湊から聞いてたから。

両思いだって。」


「なんだよ、湊には読めたのか。」


「逆に読めないお前を疑う。」


「うるせーよ!

湊だって由茉ちゃんのことになると

突然読めなくなるくせに!」


「最近は読めるわ。」


「はいはい、うるさいです。」


「由茉ちゃんひどい!」


「哉斗に言われたくないけどね。」


「ま、とりあえず

由茉ちゃんも何かあったら言ってね。

すぐ一人で溜め込むし。」


「ありがと。

でも最近は湊にバレバレで

喧嘩もないし無理もないです。」


最近の湊は本当に一輝みたいだからね。


「それより、美幸さん

湊のことまだ誤解してるでしょ。」


「ま、それもそれで面白いかと思ってる。」


「……………哉斗もひどいじゃん。」


「俺のひどいのはいつもじゃん。」


昨日はあんなに優しかったのにね。