さて、哉斗と美幸さんは…
"ガッシャーン!ガチャガチャーン…"
「な、なに?」
すごい音したけど………。
「ご、ごめんなさい!!」
と思ったら美幸の声が聞こえた。
私は急いで脚立から降りて声のしたほうに駆け寄った。
……………見事にオーナメントがバラバラ…。
「どうしたの、これ。」
「ごめんなさい、私が…。」
美幸さんが申し訳なさそうに謝ってきた。
「美幸、気にしなくて大丈夫だよ。」
哉斗が笑顔で対応していた。
なんとなく、哉斗が言ってたことがわかった。
「……………樹、そんな顔で見てたら怖いよ。」
「えぇ!?俺っすか!」
「元ヤンのみんなが真顔で見てたら怖いでしょ。
哉斗を見習いなさい。」
それにしても、哉斗優しいなぁ…。
あんな優しい哉斗初めて見た。
ひどい哉斗はどこに行ったんだか。
「由茉。」
「あ、湊。」
「大丈夫だろ。こっちやろ。」
「うん!」
だね。哉斗なら平気そう。
私は哉斗から離れて湊と飾りつけをした。


