「でもまともな飯出てきたことねーしさー、

部屋も荒れてるし。

まーわかるけどさ、大変なのは。

で、今日帰って風呂入って冷蔵庫開けたら

なんにも入ってねーの!

俺毎日のビールが楽しみなのに!

で、美月にビールねーけどっていったら

そのくらい自分で買ってきて。

こっちも疲れてるんだけど。

つって自分だけ飲んでんだよ。

飯は?聞いたらコンビニ弁当だし。

で、ケンカ。」


「へー…でも疲れてるなら仕方なくない…?

私は働いてないからそこらへんよくわかんないんだけど…。」


「湊はさー、仕事から帰って

コンビニ弁当だけだったら萎えねー?」


「萎えるな。なら外で食ってくるわってなる。」


「だろ?まだ2週間なのにさー

こんなんしょっちゅうだからな。

で、ついにって感じ。

休みの日もぐだってるしさー。」


「まぁ一緒に住むとお互いの嫌なところ

目につくものだよ?」


「由茉は湊のこと嫌になったとこあんの?」


「寝起きが悪い。

さすがにもうすぐ起きてくるけどね。

他はとくにないかなー…。

金銭感覚の違いはまだ慣れないよ。

でも無駄にはしない人だからそんなに。」


「湊は?」


「由茉の嫌なとこ?

なんでも自分でやりたがるとこ。」


「それいいとこじゃん。

はー、いいよなーお前らは。安定してて。」


「でも大学生の頃は私も家出したし

少なからずやっぱけんかするよー。」


「でもそれは湊の女関係じゃん。

一緒に住んでるとか関係ねーし。」


「まぁとりあえず私は働いてないし

時間に余裕があるから

美月の大変さとかはわからないや。

美月も大手だしねー。」