「ねぇ、由茉。それ何?」


私が持っていた紙袋を見て莉桜が言った。


「あぁ、今日湊が爽の働いてるとこ見たい

っていうからstrawberryへ行ったの。

爽、そこで働いてるから。

で、一目惚れした靴を買ってもらったの。

すーっごい可愛いよ。早く眺めたいよ。」


「えー、見たい!」


「うん、いいよ。」


私は靴をとりだした。


「へー、かわいい!いいなー。

いくらだった?」


「……………それがわかんなくて…。

爽に聞いて…。」


「確かそれは12万くらい。」


「「12万!?」」


私と莉桜がハモった。


「やっぱり高いのね…。」


「湊、値段も聞かずに買うんだもん…。」


大事に履かなきゃ。