「由茉、髪乾かして。」


湊が出てきた。


「ふふ、いーよ。

ソファ座って?」


湊はまだたまに甘えてくる。

何年たっても変わらない湊が

愛しくて仕方ないよ。


「乾いたよ。」


「さんきゅ、飯にする。」


「うん、用意するね。」


23時半…ちょうどいいかな。


「今日は創作料理!

新作だよ~。」


日中暇な私はこんなことばかりしている。

湊が好きそうなものを作って

気に入ったものは印をつけておくんだ。



「んーま!なにこれ。」


「ほんと?よかった。」


うん、今回は気に入ったみたい。

湊は常に落ち着いてるから

あんまこういう反応しないしね。