マンションの駐輪場には湊の他にも

颯と純と哉斗もいた。


「どうしたの、勢揃いで。」


「どうしたの、じゃねーよ。」


「由茉がいねーっていうから探してたんだろ。」


「でも由茉ちゃんが無事でよかった!」


「あ、みんなごめんね。

湊も。GPS忘れちゃってごめんね。

さっき気がついた。」


「いーよ。

ごめんな。」


「なんで湊が謝るの?

謝らなくていいよ。



みんなも探してくれてありがと。

上がってく?」


私たちはみんなマンションに入った。

エントランスにはさっきの鮫島さんたちがいた。


「なんだよ、まだいたのかよ。」


「あの…由茉さん、さっきはごめんなさい。」


鮫島さんが頭を下げた。


「………本当のことですから。」


「俺らは誰も由茉が死んでほしかったなんて

思ってねーけど。」


「由茉ちゃん、また美波のことで悩んでたの?

俺らには由茉ちゃんがいてよかったって

何回もいってるじゃん!」


「俺らには由茉必要だし、

もうそんなこと考えんなよ。」


「………ありがと。」