『プルルルル…

もしもし?』


出るのはやっ。


「あのね、湊。

150万のバッグ買ったら怒る?」


『はぁ?おこんねーよ。

つーか今まで使わなすぎだし

それなのに父さん由茉の口座に金入れるし

父さんも文句言わねーよ。

そのために由茉の口座とカード作ったしな。』


「……………ですね。

ごめん、ありがと。仕事中なのに。」


『いや、いーよ。

ちゃんと貯め込まねーで使えよな。

日本経済のためにも。』


「はーい。」


そういうと電話が切れた。


「いいって?」


爽が聞いてきた。


「うん、日本経済のためにも金使えって。」


「湊らしいな。」


「どうしよう、ピンク変じゃない?

黒と悩んできた。」


「黒のが高いよ。

でも由茉はまだ若いし変じゃねーよ。

普通に似合ってる。」


「ならこれにする!」


「かしこまりました。

他はご覧になりますか?」


突然始まった敬語。


「今日はとりあえずおしまい。

今度は靴とかも見に来るね。」


「お待ちしてます。」


私たちはレジへ向かった。


「お財布だけ別会計にして。」


「かしこまりました。」


湊へのプレゼントだからね。

私は三浦家のカードでお財布を買った。