「誕生日?」

「うん〜」

「誰の?」

「そうちゃんの」

何と無く気まずくて自分から声をかけられなかったんだけど

るーちゃんからかけてもらえるなら万々歳なのです。

イェイ

「それで〜
選ぶのを手伝って欲しいんだ〜」

「でも私
冴木君の好みとか知らないよ?」

るーちゃんが選んだ方がいいと思うけどな……

「それがね〜
去年自分で選んだのを持ってったら
『いらねぇ!』
って言われちゃって……」

「何あげたの?」

「クマさんの〜ぬいぐるみ〜」

るーちゃん……

それ男子にあげる物じゃないよ。

中学生男子にぬいぐるみ

もはやコメディですね。

ああでも

冴木君には本当に同情しますよ。

好きな人からぬいぐるみって

クマさんって

「ブハッ」

私は思わず吹き出した。

「め、恵?」

「ご、ごめん。
一緒に見に行くよ」

今年はまともなのをあげよう。