体の力がすっかり抜けてしまい、今にも座り込みそうだ。


社長室に入る前から身体は熱を帯びていたけど、今は比べ物にならないくらい熱い。


純粋に、嬉しかった。


社長ともう一度話を出来たことが、社長からお札を貰ったことが、嬉しかった。


何より、社長が出張先で少しでも私のことを思い出してくれたのかと思うと嬉しくてたまらない。




ああ、私社長のこと好きだ。





もう、誤魔化すことは出来ない。


胸に抱えた厄除けのお札をギュッと抱き締めた。

それと同時に胸もギュッと締め付けられる。

今まで気づかないようにしていたのに。

余計なことに気づいてしまった。


社長は、殿上人。所詮、私とは住む世界が違う。それなのに。


もう、この気持ちを止めることが出来そうにない。



神様、どうしたらいいですか?