「凛音もさっさと彼氏ゲットしなよー? 可愛いんだしすぐできるよ!」 「だから、私は待ち人がいるの!」 ったく。 「ほんと一途よね~。 名前すらわかんないんでしょ? 思い出が美化されてるだけじゃないの?」 「………そうだけど…。 でも私はそのためにピアノも頑張ってきたし! コンクールの日が約束の日なんて、 ちょっと運命的じゃない? もしかしたら聴きに来てくれるかもしれないじゃない。」 「……………夢見すぎ。」 「呆れた顔で見ないで。」