10年前の約束。




「っとー…ギリギリセーフ!」


私は席に座った。


「朝っぱらうるせーな。」


そう私に言うのは隣の席の葉山優希。

今年の春に転校してきた不良君。

目立つ金髪に鋭い目付きに整った顔。


学校の女子に人気があるけど、近寄りがたいオーラがある。



「それは失礼しました。」


私はこの人が苦手だ。

怖いしね。隣の席でもほとんど会話はない。