10年前の約束。




言われた通りに私は弾く。


「凛音は覚えるのが早いな。」


そう言って微笑む彼は

10年前と変わらない笑顔で私に笑いかける。


「優希も弾いて。」


「またかよ。」


「ワンちゃんのやつ!」


「子犬のワルツ。」


そう言って弾く姿も10年前と変わらない。



「お兄ちゃん。」


「やめろきもい。」


少し冷たくなったところもあるけど

やっぱり彼は優しいまま。


「ずっとピアノの教えてね。」


「約束したからな。」





10年前の約束 END