10年前の約束。




「ちなみに話はもうひとつあって。」


落ち着いて私が離れた頃、優希がまた話し始めた。


「なに?」



「俺、凛音のこと好き。

っていうかそれを伝えるために来たんだけどさ。

俺の横で俺のピアノを聴いてた凛音が

ずっと忘れられなかったよ。」


それを聞いて、私はまた涙を流した。


「はは、お前の泣き虫はかわんねーな。」


そういう優希の笑顔は昔と変わらなくて…


「私も、優希が好き。

私はお兄ちゃんって知らなくても

やっぱり優希を好きになったよ。」


きっと私は今も昔も

この人でいっぱいだったんだ。