Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】




──鳳皇に出逢う前、あたしは彼氏が欲しくて欲しくて仕方なかった。


その為にはシスコン二人から逃げるしかなくて、貴兄と優音には内緒でこっちの学校を受験した。


見事合格して引っ越してきたあたしは、新しい学校で彼氏作るぞ!と気合い十分で。

そんな時出逢ったのが鳳皇だった。




あの時は、本当に有り得ないと思った。


獅鷹の事もあったし、絶対に暴走族なんかに架関わるもんかって頑なに拒んでた。


けど、縁というのは不思議なもので、関わりたくないと思えば思う程距離が近くなっていって。

気付いた時には離れたくない程鳳皇の事が好きになっていた。




この半年間は本当に色んな事があったと思う。


bladeに狙われたかと思ったら学校で女子にいじめられて。それが解決したと思ったら鳳皇と獅鷹が敵対関係だという事を知って。


あの時は本当に悩んで悩みまくって、泣きたくなる程苦しんだ。


けど、どうしても十夜から離れられなくて。


結局鳳皇から抜けるのをやめてしまった。


それを後悔したのはbleadとの抗争の時。


そう。今思い出しても辛くなる、十夜と離れたあの抗争だ。