Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】


「さっき貴音が言ってただろ。“お前らしい総長になればいい”って」

「……うん」

「俺もそう思ってる。──勿論、アイツ等も」

「十夜……」



十夜と貴兄が言う、あたしらしい総長。


それがどんなものなのかはイマイチ分からないけど、きっと色々経験していけば分かっていくと思う。






「新しい時代が来るかもな」

「……新しい時代?」

「あぁ。“鳳皇歴代初の女総長”、いや、“鳳皇歴代初の女総長兼鳳凰妃”の時代がな」

「あ!そっか、あたし鳳凰妃だった!」



すっかり忘れてた。

っていうか、


「え、あたし総長と鳳凰妃掛け持ち?それってアリなの?」



そう問いかけると、急に黙り込んだ十夜。どうやらそこは考えてなかったらしい。



「掛け持ち……いや、総長になった時は俺はもう抜けてるから鳳凰妃ではねぇか」

「あ、そっか。鳳凰妃って総長の片割れの事だもんね」



十夜が抜けたのに鳳凰妃っていうのはおかしいか。




「じゃあ、“歴代初の女総長、元鳳凰妃”って事で!」