Ri.Night Ⅴ ~Final~【全完結】



「煌さーん!新技編み出したんで食らってくれませんかー!」

「あー?新技?いいぜ。今そっちに行く」



勇介くんまで新技!?
なになに。最近新技を開発するのが流行ってんの!?


煌を手招きする勇介くんに開いた口が塞がらないあたし。



「なんだよ。お前までプロレスにハマってんの?」

「俺は元々プロレスが好きなんだよ。まぁ、公言したのはコイツが来てからだけどな」

「……えへ」

「あー、成る程な」



そう言えばあたしが来た時には誰もプロレスしてなかったもんね。今じゃもう、皆と遊ぶと言えばプロレスごっこだ。



「貴音、お前もやってみろよ」

「俺が?」

「いいね、貴兄やってきなよ!」



貴兄の背中をグイグイ押すと、貴兄はプロレスをしているメンバー達を見て不敵に笑った。


なんだかんだ言ってノリがいい貴兄。貴兄の事だから、ちょっとやっただけで強くなりそうだ。


「じゃあ行ってくるわ」

「はーい」


並んで歩いて行く二人に「いってらっしゃい」と手を振る。